Archive for the ‘刑事塾’ Category

3.11震災から二年。捜索体験で学んだこと。

2013-03-12
photo:01

私はちょうど二年前、「広域緊急援助隊」という部隊にいました。
「広域緊急援助隊」とは全国で大規模な災害が発生した時にまっさきに現地に飛び、生存者を救出するための部隊です。
あの日の夜、私は部下60数名を率いて福島県に入りました。原発の放射能漏れの情報があり、現地は避難命令が出されていました。また余震による津波警報も頻繁に出されていました。
そんな中での行方不明者の捜索活動。
現地の警察から海岸線のある町を指定され、地図を頼りに現地に向かいました。
現地に着くと船が海岸から内陸部に流され、道路上に横たわり、住宅街があったであろう町は瓦礫の山。どこに住宅があったのか全くわからない状態。この町には高さ6メートルの津波がきたとの話でした。
捜索開始前に私は部下に指示をしました。
「避難した被災者はいまも避難所で家族の安否を確認できないでいる。その被災者の気持ちになって、被災者の手となり足となったつもりで探してくれ。一人でも多くの命を救おう。一人でも多く!!」
30歳前後の若い隊員たちはその意を汲んで、泥だらけになって瓦礫をかき分けながら一生懸命捜索活動に従事してくれました。
現地に滞在した都合5日間の食事は朝昼晩ともに缶詰とマジックライス。夜間の睡眠は全員が足も伸ばせない車両の中で丸まって寝ました。風呂はもちろん入れずタオルで体を拭いて我慢しました。
結局捜索活動に従事した実質3日間で発見できた生存者はゼロ。そしてご遺体はたったの3体でした。
ご遺体はほとんど引き潮で海に持っていかれたのでしょう。陸地にはほとんどありませんでした。
私がこの体験を経て学んだことはたくさんあります。
人間は自然の前では無力であること。普通に生活できることがいかに幸せであるかということ。人間はいつ死ぬかわからないということ。生きているだけでもめっけものだということ・・・。
そんな思いもあり、私は「起業」にチャレンジすることにしたんです。
こんな話を聞いたことがあります。
「あと3日しか生きられないとしたらあなたは何をしますか?」と大勢の人に聞いてみた。
殆どの人は「家族が仲がよくないので最後は家族団らんで仲良く食事をして楽しく過ごしたい。」「親父と喧嘩別れになってるから最後くらい仲直りして一緒に酒が飲みたい。」「不義理にしてる恩師に会ってお礼が言いたい。」「別れた妻に自分の過ちを謝って人生を終えたい。」などと言う。
そこで再び聞いた。
「なぜあなたは3日あればできることを一生かけてやらないんですか?」と。
命には限りがあります。
今の時代、あなたの身になにがあってもおかしくない。自然災害、交通事故、通り魔・・・。
今日、いや明日、3年後、10年後・・・。あなたの命があるとはだれも保障できないんですよね。
生きてる今を大事にするべきじゃないんでしょうか。
いますぐやらなきゃいけないことがあるんじゃないでしょうか。
さあ、我々は今日も生きてます。
あなたはどうやって今日一日を過ごしますか?(^.^)

ぷー太郎の生態

2013-02-16
photo:01

「ぶー太郎」ってなんだ?別名「路上生活者」「乞食」とも言いますが、みなさんご存じでしょう。
彼らは街中や駅のガード下などにいらっしゃいます。
まぁ言ってみれば社会的弱者であり、彼らについてここでマジメに議論するつもりはありません。
話したいのは彼らの「生態」についてです。
警察官はいろんな方と接する機会がありますから当然彼らとも接する機会があります。
若き時代、千葉の茂原市という地方都市の駅前交番で勤務した時のこと。
国道近くを徒歩で警ら中だったんですが、歩いている初老の男性に呼び止められました。荷物は少しで身軽でしたが、洋服や格好を見ると一見「ぷーちゃん」です。
「すいません、おまわりさん。道教えてもらえませんか?」
「はい、行先はどこですか?」
「あー、あのね、川崎に行きたいんだよね。」
「あー、神奈川の川崎?」
「そうそう、川崎。」
「川崎だったら、この先にJRの〇〇駅があるからさ・・」
「違うよ、電車じゃないよ」
「うん?電車じゃなくてどうやっていくの?」
「いや、歩いてさ。」
「歩いて?!ここどこだと思ってんのよ!千葉の茂原だよ。何キロあると思ってんのよ。」
「いや大丈夫だよ。こないだも歩いてきたから。」
「えー、すごいね。何日かかったのよ?」
「いや一週間もあれば着くよ」
「ほー。そうかい。そしたら北はあっちだから、国道をずっと東京方向に行って・・とりあえず東京湾沿いを歩いて行くのが一番近いかなー。」
なんて地理案内したんですね。
いやー、びっくりしました。ぷーちゃん、恐るべし。
だいたい茂原から川崎って60キロはありますよね。
世の中にはすごいぷーちゃんがいるもんだなーと思いました。(笑)
しかし、彼らは極寒の真冬も路上で寝てますしね、人間って強いなーと思います。
実は警察的にとても困るのは彼らが何か悪いことをしたときなんですよ。
よくあるのは路上に放置してあった自転車を彼らが拾って乗ってるときがあります。
職務質問で声をかけたら「拾ってきた自転車だ」とか。
これ、厳密には「占有離脱物横領罪」に該当します。で、住居のある普通の人なら簡易な処理で帰して終わりなんですよ。
ところがぷーちゃんの場合は自宅がない。ということは以後連絡がとれず、警察の呼び出しに応じられない。ということは「逃走の恐れがある」ということになり、任意ではなく強制で処理する、つまり逮捕しなければならなくなるわけです。
人をひとり逮捕するって大変なんですね。書類の量も違う。
それよりも嫌がるのが警察署の留置所なんです。
逮捕すれば留置することになりますが、ぷーちゃんって・・・・「臭い」。
ほんとにすごく臭いんですよね。洋服脱がして何年振りかの風呂に入れて、着替えは貸してやって・・・なんて担当者もほんとに大変なんです。
だから逮捕したくないけど逮捕しなきゃいけないなんて感じで・・。(笑)
まぁ彼らは「いやー生き返るー」なんて風呂入ってますが。担当者は「このやろー」って感じでしょうね。
ぷーちゃんも大変だけど警察官も大変なんですね。
そんなわけで今日は知られないぷーちゃんの生態をご紹介しました。
ではまた。(^.^)

大トラの保護

2013-02-11
photo:01

新年会シーズンも落ち着いたころですね。
みなさん、日頃お酒を楽しく飲んでますか?
絡み酒など酔いが醒めた後に反省する飲み方をしてませんか?
というわけで警察署には犯罪を犯した方を留置する「留置場」がありますが、その他に「保護房」という施設があるのをご存じでしょうか。
そう、保護するための施設です。使用料金はもちろん無料。通常は一泊して帰られる方がほとんどです。
え、どんな人が泊まるの?と思いますか。
そうですね、大概は酔っ払いの方です。それも「大トラ」ですね。手が付けようもない大酔っ払いの方です。
酔っ払いにもいろんなタイプがあります。路上で寝てて立てなかったり、繁華街で大の字になって寝てる人もいます。こんな場合は通報があるとパトカーで迎えにいってそれなりの措置をします。例えば自宅が近ければ送っていくこともあるし、家族に迎えに来てもらったり。ひとまず警察署に連れていってロビーの長椅子で朝まで寝かせておくこともあります。
いずれにしてもこれは単なる飲み過ぎの酔っ払いでおとなしくしてる人の場合ですね。
ところが、ほんとの大トラは半端ないです。
警察官が行っても暴れて手がつけられない。暴言は吐くは、暴れないように手足を抑えても振りほどこうとするし、殴りかかろうとする輩もいます。大暴れってやつです。
もうどうしようもないんですね。つまりこのまま放置すれば自傷他害の恐れがあると判断されるケースに限り、警察署の保護房に一時保護するわけです。連行するときは手錠をかける場合もあります。もちろん法的根拠がなければできませんが。
「てめーおまわり、ふざけんなー、がぁーーー△▼☆▼◇」なんて大暴れしてますから保護する警察官も三人、四人がかりで大変です。
やれやれと保護房に入れて寝かせるんですね。
さて、翌朝。すっかり酔いが醒めた大トラはどうしてるかというと大概は小さくなってシュンとしてますね。
おいおい昨日の大トラはほんとにあなた??みたいな感じです(笑)。
スーツも泥だらけでビリビリに破れてたりして。
大概普段はおとなしくて自分を抑えてる人が多いんですよね。だから酒を飲んである一定の限度を超えると普段の我慢やストレスが一気に爆発するんでしょう。
「あなた、昨日どんな状況だったか覚えてますか?」
「あ・・・すいません。覚えてないんです・・・・。すいません。」
「前にも来たことあるでしょ?!」
「あ・・はい、実は二回目です・・・。」
「そんな酒の飲み方してるとこれから何があってもおかしくないですよ。酒を断った方がいいんじゃないの?」
「おっしゃるとおりで・・・。すいません。」
こんな感じで平身低頭で警察署を後にするパターンが多いですね。
お酒は楽しく飲まないと。
「酒は飲んでも呑まれるな」我が家の家訓です。(笑)
ご家族のためにもお酒は楽しく飲んで無事に自宅に帰りましょう。
今日はこの辺で。(^.^)

ヤクザ担当の刑事はなぜヤクザと同じ風貌なのか?

2013-01-20
photo:01

いわゆる暴力団犯罪は本部では捜査四課(県警の場合)という部署が担当しています。

警察署の刑事課にも四係という暴力団担当の刑事がいるんですけどね。

彼らを見たことありますか?刑事ドラマでもたまに出てくることがありますが、どっちがヤクザなのか刑事なのかわからない風貌ですよね。

例えば、背広の裏地が紫色だったり、龍の刺繍があったり、ヒゲを生やしていたり、パンチパーマだったりって感じでしょうか。

おまけに言葉遣いも結構きつかったり、いかつい態度だったりします。

暴力団担当の刑事ってみんなあんな風なの?って思いますよね。

お答えしますと「基本的にそんな方が多い」です。(笑)

なぜか?

ひと言で言うとやっぱり相手に染まるんでしょうねー。暴力団担当の刑事は当然ながらヤクザの事務所にも行きますし、日頃から接触するのがどうしてもヤクザになります。そうすると相手に合わせた口調や態度にどうしてもなってしまいます。

若い刑事でも「おー、最近どうだ?」なんてドスを聞かした低い声で話すようにならざるを得ない。

そうはないと相手に舐められますからね。

知り合いの刑事はついカッとなって子供を怒った時に「この野郎、言うこと聞かないとドラム缶に入れて海に沈めるぞ!」なんて言ってしまった、と話していました(汗)。虐待じゃないですよ。全くの冗談ですけどね、ついつい仕事柄そんな口調になっちゃったようです。これも職業病でしょうか(笑)。

ちなみに関西方面の暴力団担当刑事は、本当に怖いというのを聞きます。私も直接見たことはありませんが。そもそも関西弁じゃないですか。ヤクザ映画そのものの世界ですし、ヤクザもビビるらしいです。あー、怖い怖い。(笑)

ちなみに私は捜査二課という知能・経済・政治犯担当の部署が長いんですが、この部署は対象的に紳士の集まりでした。日頃接触する方が会社の社長や議員、また公務員や銀行員と比較的社会的地位のある方が多いんです。ですから日頃からスーツをきちんと着て、一見すると証券マンか銀行員のような感じで仕事をしてましたね。

つまり、刑事も相手に応じて染まるというか、仕事がやりやすいように変化しているって感じでしょうか。

じゃあ、泥棒担当の捜査三課は泥棒みたいな刑事が多いのか??と思われた方、なかなか鋭いですね。(笑)

確かに泥棒を現場で尾行、張り込みをする刑事の中にはジーパンやポロシャツなど泥棒的な?格好している人が多いですよ。あえて茶髪にしたり、ヒゲ生やしている刑事もいますしね。なかには犯人の動きを確認するために一時的にコンビニ店員になりすましたりすることもあります。(笑)

これも現場に染まるための方法なんですね。

まぁ染まりすぎるのも問題ですが、割と順応性が高いのが刑事なんですね。

さて、みなさんが刑事になれるとしたらどの刑事を選びますか?(^.^)

刑事はどんな店で飯を食うかといいますと・・・。

2013-01-20
photo:01

刑事はどんな店で飯を食うと思いますか?
ここでいう飯とは主に昼食ですかね。
刑事にとって仕事中の一番の楽しみは実は「昼飯」なんですね。
本当に忙しい時は「仕出し弁当」を頼んで食べるということもありますが、基本的には外で食べることが多いでしょうね。
特に本部に在籍している捜査員は日頃、県内各署に応援にいって仕事をします。
ですから、海沿いのあの警察署ならあそこの定食屋、山の中のあそこの署ならあのとんかつ屋、等とレパートリーをたくさんもっています。意外とみんな詳しいですよ。
ですから刑事ご用達の店ってのもだいたい決まってて、とある「つけ麺屋」に昼時に行くと「あ、どうもー。久しぶり!」「おー、今どこに応援行ってんのー?」なんて刑事同士があいさつしてます。
下手すると店内みんな刑事なんてこともありますからね、「ここは社員食堂か?」なんて勘違いするときもあったりして(笑)。
行くお店は色々でラーメン屋、定食屋、とんかつ屋、蕎麦屋あたりでしょうか。麺好きの刑事は多いのでラーメン屋は結構多いかもしれません。その一方、イタリアンやフレンチなどしゃれた店は殆ど行きません(笑)。
では、アメリカの映画のように制服警察官がファミレスで食事したり、マックでハンバーガー食べたりすることはあるのか?
これはできません。
特に規定があるわけではないのですが、制服での食事は認められていません。でもコンビニでの買い物はOKです。
お店側からすると万引き防止だとか、変な客が寄り付かないためにも警察官がふつうにお客さんとして来てくれた方がいいと思うんですけどね。日本国民はそこまで寛容じゃないのかもしれません。
では、今日はこの辺で。(^.^)
「こんなことを聞きたい!」なんて質問があれば遠慮なくメッセージくださいね。
お待ちしています。!(^^)!

キャリア警察官とノンキャリア警察官の違い

2013-01-17
photo:01

いわゆるキャリア警察官とノンキャリア警察官、どう違うと思いますか?

キャリアといえば踊る大捜査線で出てくる室井管理官が有名ですよね、そしてノンキャリアでは青島刑事でしょうか。
何が違うかというと採用段階から違います

我々ノンキャリアは「巡査」という一番下の階級から始まりますが、彼らは国家一種試験(現在は廃止、総合職試験に変更)という超難関を突破してきて採用されますからね、「警部補」から始まります。
巡査、巡査部長、警部補という階級順ですから、ノンキャリアより二階級上からスタートするわけです。
彼らは採用後、警察学校に入り、銃・剣道、逮捕術、拳銃操法なども一通り学んで卒業し、各県警に配属になります。そこで「見習い」を体験します。見習いでは交番勤務や警察署等での刑事も経験するんですね。
今は昔より期間が長くなり、確か2年位は警察署や本部での見習い期間があるはずです。
その後、警察庁に戻ってきて、警部になり、警視になり、と出世コースを歩み、同期でもっとも出世する方が「警察庁長官」、次が「警視総監」、その次が「警察庁の局長」ですかね。そんな感じで偉くなっていくわけです。
まぁこのキャリア制度もいろいろと言われて改善されていますが、昔は27~8歳で警察署長とか、平気でなってたらしいです。
これ、どう思います?
世の中もまだよく知らない20代の青年が黒塗りの署長車で送り迎えをしてもらい、自分より年上の部下数百人を前に訓示をするわけです。迎える警察署のノンキャリア連中は、将来のあるキャリア署長に傷がつかないように散々気を使うわけですね。
下手すると副署長の息子と変わらない人が署長で来るわけですから心境は複雑ですよねー。まぁ仕方ありませんが。
実は私も現役時代に何度かキャリアの方と一緒に仕事をしたことがあります。
見習いの時のキャリアの方とも一緒に仕事をしましたが、頭はいいですよ。物覚えも早いし、仕事の飲み込みも早い。報告書や供述調書なども「さすが!」というものを仕上げてきます。
そりゃそうですよ。彼らもなめられちゃ困ると思って必死にやりますからね。(笑)
まぁしかし、キャリアの方も色々です。若くして偉くなったからか「やっばり社会経験不足しとるなー」という方もいるし、「この人、人間的にどうなんだろ?」という方もいます。
そりゃそうでしょ。だって若い時から周囲にちやほやされてますしね、そのまんま偉くなっちゃった人もたくさんいますから。
でも素晴らしい人もたくさんいます。偉ぶってないし、本当にノンキャリアと同じ目線で仕事をしている人もいます。私の知人で今でも酒を飲むキャリアの方なんて最高ですけどね。
最後に給料について触れておきしょう。実は給料については驚くなかれノンキャリアの方が高い場合があります。
なぜかというとキャリアは国家公務員で我々は地方公務員だからです。基本的に地方公務員の方が給与が高いケースが多いんですね。
まして今の国家公務員は震災の関係で期限付きで基本給がカットされてますし。
例えば、同じ年代でノンキャリアのAクラスの警察署の刑事課長(警部)と警察庁のそこそこ偉いキャリア(警視正)を比較した場合でいうとノンキャリアの刑事課長の方が間違いなく貰ってるはずです。
まぁノンキャリアの刑事課長なんて事件があると寝ずに仕事してますからね、その分、残業手当が多く出るのもありますが。
偉いからといって給料が多いとは限らないんですね。
ただ、それ以上、つまり警察庁長官や局長クラスになるとさすがにキャリアは2千万以上貰う方もいますし、生涯獲得賃金ではかなわないでしょうね。
そんなわけで今日は警察のうんちくについて書いてみました。
最近、警察の裏話的なことが多くてあまり自分の仕事について触れてないよーな・・・。(汗)
まぁそれでも読んでくださる方がいればいいか。
また読んでくださいねー。(^.^)

知能・経済犯担当刑事の強み

2013-01-14
photo:01

私は刑事の中でも知能・経済犯罪担当が長いんです。
具体的にどんなことをしていたかというと、いろいろあるんですが、ひとつ上げますと預金保険機構という組織に三年間出向していた時に「破綻した金融機関の経営者の責任追及」なんてこともしました。
平成9年以降、北海道拓殖銀行、国民銀行、新潟中央銀行など都市銀行から地方銀行までバタバタ経営難に陥って破綻した時代があったんです。
それらの銀行には公的資金、つまり税金を注入して救済したため、国策で経営者の責任追及チームを作ることになりました。そこで、「預金保険機構」という組織の中に「特別業務部」という部署を新たに作り、検察、警察、国税、日銀などの中堅職員を出向させて人材を集め、その処理にあたらせたんです。
そこに私も参加したんですね。
あくまで我々は預金保険機構に出向した職員ですから、金融再生法に基づいて「金融整理管財人」という身分で銀行の内部に入り、融資の稟議書からいろいろな書類を見たり、融資担当者を聴取したりして潰した原因がどこにあるのか調査をしたわけです。
まぁ、思ったのは潰れる銀行には潰れるなりの原因があるなと。
ワンマンの頭取の一存で担保もとらずに安易に融資をして焦げ付かせたり、まぁずさんでした。
銀行というくらいだからもうちょっとしっかりしてるのかなと思ったら大間違いでして。
ここに出向したお蔭で、北海道、宮城、新潟、大阪、京都、和歌山など全国に出張に行かせて頂きました。現場では同じく出向していた国税のマルサの調査官などと連日に亘って銀行調査にいって伝票めくりもしましたね。特に国税の方とは仲良くなり、いまだに飲み仲間としてお付き合いしています。
これらの経験、これからの事業に活かすことができるかなーと思うんですが。
事業を行っていく上で銀行などの金融機関との付き合いは必ず必要ですしね。
また、国税の知人にもいろいろと教えてもらえるかもしれません。
まぁ脱税なんてしたら見逃してはくれないでしょうけど。(笑)
警察的にいえば起業するなら知能・経済犯担当の刑事が一番いいでしょうね。
ある意味強みになります。
詐欺被害にも遭わないでしょう。つーか、死んでも詐欺には遭えないし、遭ったとしても恥ずかしくて言えません。(笑)
そんなわけで銀行、国税、詐欺などのキーワードでお困りの点があれば、遠慮なくご相談ください。(^.^)

警官採用 ポリグラフ検討?

2013-01-12
photo:01

昨日の朝日新聞にこんな見出しが掲載されていました。
「警官採用 ポリグラフ採用 警察庁 不祥事予防の一環」
つまり犯罪を起こしそうな人を採用しなければ不祥事を少しでも減らせる、と考えた警察庁が警察官の採用試験にポリグラフ(嘘発見器)検査を導入することを検討しているそうなんですね。
以前に盗撮やわいせつ行為などをした人が試験を突破して警察官に採用され、同じ過ちを繰り返す例が目立つためだそうです。
これを見た私の感想。
「うーん、ここまできたか・・・」って感じでしょうか。
確かに性癖というのは表に出ませんからね、「痴漢に興味があるか」「小児性愛に興味があるか」などと質問して顕著な反応が出れば採用を控えるという参考資料になる可能性はありますよね。
しかし、人権問題、就職差別という観点からするといかがなものかと思ってしまいます。
そこまでして警察官になろうとする人がいるかどうか・・。
ちなみにこのポリグラフ検査、どんな検査だと思いますか。
簡単に言うと対象者の呼吸、血圧、脈拍、皮膚の電気反応などを同時に措定、記録する装置です。しかしこれだけでは証拠能力は低く、あくまで供述内容が信用できるかを判断する目安のひとつとして使われているんですね。
どんな風に質問するかというと例えば、深夜、あるアパートで包丁を使って背中を数か所刺した殺人事件が発生し、室内にあった財布から現金が強奪されたとします。
そこで犯人しか知り得ない事実について質問をするんです。そして、その質問にすべて「はい」で答えてもらいます。
こんな感じでしょうか。↓
今から質問をします。すべて「はい」で答えてください。
あなたは昨日、被害者のアパートに行きました。そこで
・被害者の胸を包丁で刺しました。
・被害者の頭を包丁で刺しました。
・被害者の足を包丁で刺しました。
・被害者の背中を包丁で刺しました。
・被害者の腕を背中で刺しました。
次の質問です。あなたは被害者の部屋の中から現金を盗みました。それは
・タンスの引出の中から盗んだものです。
・押し入れから盗んだものです。
・財布から盗んだものです。
・金庫から盗んだものです。
・台所の棚にあった封筒から盗んだものです。
などといくつか質問するわけです。
犯人は質問されながらその時の状況が浮かんできます。ですから自分しか知らない実際の状況を言われるとドキッとして脈拍が早くなったり、血圧が上がったりしますよね。この質問ですと「背中を刺した」「財布から盗んだ」というところです。
これは自分でコントロールできるものでもないので、割と顕著に反応します。
私も何度か事件で使って調べたことがありますが、やはり面白いほど反応が出ましたしね。
まぁしかし、このポリグラフ、犯罪を暴くために使われるものじゃないですか。それを警察官になるのに義務つけられたらどうでしょうねー。そこまでして警察官になりたくないわ、なんて思う人もいるかもしれませんよね。
さて、みなさんはどう思いますか??

チノパンの死亡事故

2013-01-07
photo:01

正月早々、残念なニュースを目にしました。
元フジテレビのアナウンサー、“チノパン”こと横手(旧姓:千野)志麻アナ(35)が起こした死亡事故です。
事故が起きたのは、1月2日午後5時過ぎ。
静岡県沼津市足高の『HOTEL INSIDE』の駐車場で、歩いていた男性(38)をはねて死亡させてしまったんですね。

亡くなった方やご家族にとっては、大変いたましい事であり、ご冥福をお祈りいたしますが、この事故や報道に関して、色々と疑問を感じている人も多いようです。
ひとつは、死亡事故なのに何故逮捕されないのだろうかという点でしょうか。
報道を見る限りですと事故の直後は被害者の方も意識があり、夜になって亡くなられたということですので発生当初は重傷事故として扱われたからかも知れません。
ちなみに逮捕するかどうかは誰がどうやって判断すると思いますか?
結論から言うと一時的には警察署の当直責任者であり、最終的には警察署長です。
このケースですと、まず警察署は正月休みで当直体制です。つまり署の課長が当直責任者として署におり、各課から差し出された係員、約十名くらいと当直にあたっていたはずです。
事故を認知して当直の交通課の係員が現場に行きますが、当直責任者は事故の詳細について報告を受けます。
そして千野アナという有名人が当事者であり、負傷者が重傷であることの報告を受けます。おそらく現場の交通課員は「逮捕せず任意捜査で」という判断をして報告してきたのではないかと思われます。
ちなみに逮捕するかどうかは「逃走の恐れ」と「証拠隠滅の恐れ」があるかどうかで判断されます。
このケースですと、有名人でもあり、逃げ隠れする可能性がないこと、また、事故の状況から車両などの車も押さえてあり、証拠隠滅する可能性がないということで逮捕要件に該当しないと判断されたと思われます。仮に無免許や酒気帯びであれば悪質性が高く、有名人であっても逃走する可能性がないとはいえないと逮捕されたかもしれませんけどね。
報告を受けた当直責任者は有名人による事故ですから警察署長にも報告してその処理について伺いを立てます。そして署長の了解を得て「任意処理」が確定したと思います。
つまり有名人だからあえて逮捕しなかったということはありえません。今の時代、そんな理由で逮捕しなかったら警察が批判されますからね。法律に基づいた判断で逮捕しなかったのでしょう。
それから、この事故についてはホテルの駐車場でもあったことから不倫疑惑だとか、色々とマスコミが騒いでいます。
彼女にしてみれば死亡事故で落ち込んでいるところに二次的な問題まで抱えることになり、かわいそうでなりません。
死亡事故は過失犯ですから、故意で人を殺めたわけではありません。しかし、本人にしてみれば故意か過失かは関係なく「人を殺してしまった」という意識には変わりないんですよね。
「もっとスピードを落としておけば・・」「もっと右側を注意しておけば・・・」といくら悔やんでも被害者は生き返るわけではありません。
私達が日常生活において加害者になる可能性が一番高いのは実は「交通事故」なんですよね。
車という鉄の塊を運転しているわけですから、打ちどころが悪ければ簡単に最悪の結果になります。
まして今は高齢化社会で路肩をふらふら自転車に乗ってる高齢者を見ることがありますよね。高齢者ですと、ちょっとひっかけて転倒しただけでも死に至る可能性があります。まして現実的に高齢者の死亡事故は増加しているんですよね。
運転中のほんのちょっとしたミスがあなたの人生を激変させてしまうんです。
彼女もこの責任を一生背負って生きていくことでしょう。
私も運転だけは気をつけています。私が気を付けていることは「絶対にスピードを出さないこと(出しても制限速度プラス10キロまで)」「前方をしっかり見ること」「左右の確認は目だけではなく首を振って確認すること」の3点です。
お蔭で事故は一度もありませんし、違反もありません。
みなさんも運転だけは気を付けてくださいね。大切な家族のためにも自ら生きる道を変えないように。(^.^)

ネット通販の悪い客、なぜ野放しだったのか?

2013-01-06
photo:01

一昨日の夕方、日本テレビで放映された詐欺師の特集見ましたか??

二年くらい前から日本テレビが追っていたネット通販の詐欺師が捕まったというものでした。

静岡県内などを点々としていた男は、主に一万円程度の高級食料品をネット通販で購入して生活していました。逮捕されるまでに800点くらいでしょうかね。

そして督促状が来ようが、電話が来ようが金は払わない。テレビで男を見る限り「いいもの食べてるなー」っというくらい太ってました。

被害者は全国各地にいたんですが、この男はあえて遠方の業者に注文していたんですね。そのため、業者もわざわざ交通費をかけて金を回収にいっても赤字になってしまうということで泣き寝入り状態でした。

日本テレビでは被害者からの訴えに基づいて犯人の居住先を割出し、直接、被害者の会の代表の男性と突撃取材しました。

男は当初はシラを切ってましたが、詐欺行為であることを認め、一緒に地元の警察に出頭したわけです。

それが二年ほど前でしたかね。

実はその後も男は逮捕されず、居場所を点々と変えて半年後には再び詐欺を復活させました。

つまり警察に出頭した後も犯行を重ねていたわけです。

そして一年前くらいにまた突撃取材を受け、再び警察に出頭。

しかし、このときも逮捕されず、野放し状態で新たな被害者が増えていたんですね。

おそらくテレビの視聴者は「なぜ逮捕できずに野放し状態だったのか?警察は何をしていたんだ?」と思われたはずです。

警察が認知した後も被害者が増えてるというのは警察の怠慢だと思われても仕方ないですよね。

そこで解説しましょう。

まず逮捕が遅れた理由については

〇一件あたりの被害額が少なく、被害者が全国にいたため、事件全体の把握に時間がかかった。

〇犯人が居場所を点々と変えていたのでどこの警察署が主体となって捜査にあたるのか調整が遅れた可能性がある。

〇事件の規模が小さい(総額でも数百万円程度では規模が小さい部類に入る。よくある詐欺事件。)ので本部が入らず、警察署に処理を任せていた可能性があり、捜査が遅れた可能性がある。(通常、マスコミが注目したり、社会的犯行の大きい事件は本部が主導して処理するのだが。署で処理したとしたら2人程度の捜査員が日頃の事件を処理しながら捜査するので相当時間がかかる。)

※また実際のところは本部の捜査員が応援で入っていたとしたら処理に時間がかかりすぎである。

また、詐欺が復活した理由については

〇最初に警察に出頭した段階で犯人から「これ以上詐欺行為をしない」という内容の答申書なり、誓約書をとっていたとは思う。しかし、その後、犯行を再開したときに呼びつけて必要な警告なり、注意をしていないと思われる。だからやり続けたのでは?

あくまで推測ではあるが、おそらくこんな理由が思いつく。

何が言いたいかと言うと、こういった詐欺事件は処理に時間がかかるのが当たり前なんです。

ですから、逮捕まで数年かかるケースもあります。特に県内で別に大きな事件が動いているときはそちらに人をとられて後回しにされる可能性も十分あります。

しかし、警察が認知してから被害者が増えているというのはいただけないですね。

所詮、逃げることもできない小物の詐欺師ですから、いつでも捕まえることができます。もしかすると、どうせだから被害額を増やして罪を重くして長く刑務所にいれてやろうという判断があったのかもしれません。

詐欺師はムショから出てきても同じことを繰り返しますから。この男なんて腕を上げてまたやる可能性がありますよね。

まぁ内情をよく知らない私がどうこうコメントするべき立場じゃありませんがそんな感じです。

しかし事件を見たり聞いたりすると血が騒ぎますねー。やっぱり元刑事です。(笑)

« Older Entries Newer Entries »
刑事塾は、株式会社Clearwoodsの登録商標です(登録番号第5939982号)
Copyright(c) 2013 Clearwoods All Rights Reserved.