駆け込み退職の警察官

2013-05-11
カテゴリー: 刑事ネタ

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国家公務員の退職金の減額により、地方公務員にもしわ寄せがあり、各地で退職金を減額するための条例が改正されています。
その結果、三月まで勤めるよりも一月に辞めた方が退職金が多くもらえるということで各地で先生や警察官の早期退職者が増加しているとか。
テレビでは「早期退職を申し出た先生をどう思うか?」などと街頭インタビューの映像が流れており、いろいろな意見が出ていました。
中でも多かったのは「途中で辞めるのは無責任」という意見でしたね。
さてみなさんはどう思いますか?三月に卒業する教え子をほっとらかして、お金のために早期退職する先生は無責任だと思いますか?
私はこう思います。
先生にも先生の生活があるし、そもそもこんな時期に条例を改正した議会に問題があるのでは?と。
そりゃ先生だって最後まで教え子を見届けて卒業させてやりたかったでしょう。でも先生にも退職後の生活があるじゃないですか。減額される金額も150万円と大きいし、きっと苦渋の決断をされたんじゃないかなと。
インタビューを受けている主婦らしき人は「途中で放り出された子供達がかわいそう。無責任ですよね。」なんてコメントしてますが、あなたのご主人が当事者の先生だったらそう言えますか?
「あなた、老後の生活もあるんだから早く辞めて!150万も減額なんて信じられない!!」って言うんじゃないでしょうか(笑)。
当事者の立場で考えてあげないと先生もかわいそうですよね。
実は警察官も同じ地方公務員ですから先生同様に辞める人が多いようです。
警察の方は異動時期を早めるなど治安に影響がないよう配慮する自治体が多く、特に問題にはなってないようですけどね。
まぁしかし、今後、警察官の退職金もどんどん減らされるでしょうね。定年が伸びて65歳になるでしょうし、人口も減り、生産能力が落ちて予算も削られ、社会保障費も増大し・・・なんて考えると退職金が上がる理由は全くないし、下げるしか方法がない。
仮に私が定年延長予定の65歳まで残り20年近く勤め上げたとしても、昨年頂いた退職金と大差ないかもしれません。
そう考えると早く辞めてよかったのかなとも思ったり。
まぁお金の話をするときりがありませんが警察官の給料も減る一方です。
毎年毎年減り続けているのでいい思いをしたことがありません。
特に警視以上の幹部になると管理職手当になり、責任は重くなる上に給料は下がるという結果になります。まして全体的にも管理職は減らされる額が大きい。
正直言って偉くなる魅力がないんです。
遠い昔は警察も裏金があり、幹部はそんなお金で飲み食いしてたんですよね。先輩方はいい思いをした人もたくさんいたでしょう。
でも今や裏金など全くないですし、ほんとに皆さん身を粉にして働いてます。
警察署長なんて昔はハンコ押して定時に帰って地元の有力者と酒飲んでれば誰でも務まったんです。
しかし今はストーカー殺人事件などのようにちょっとした報告漏れやミスから大事件に発展する例も多く、署長の指揮能力や責任が問われるケースが増えてきたんですね。
その上、各級幹部は責任を回避するため、危ない事例は「とりあえず上司に報告しておこう」という考えになる。そのため、昔だったら課長止まりで済んだ細かい案件も署長の耳に入るようになります。
署長は署長で自分の耳に入った以上、それなりの指揮をしないと責任を問われるので仕事量が増える、こんな悪循環なんですね。
知らなきゃ知らないである意味部下の責任ですから。
ですからいまあえて署長をやりたい人はいないのではないでしょうか。
ほんと世知辛い世の中、厳しい時代です。
こないだ国税の知人と電話で話したんですが「うちも一緒だよ。偉くなるメリットなんて全くないよ。どうでもいい小さいことでいつも大騒ぎしてるよ。」と言ってました。
いま、公務員はどの職種もこんな時代なんでしょうね。
まぁ先ほどの主婦がこのブログを読んだら「公務員なんだからメリットがあるかないかで仕事をするべきじゃないでしょ!!」とお叱りを受けるかもしれませんが、警察官も人の子ですから。
残念ながら使命感だけで仕事はできないんです。
みなさん家庭もあり、食べていかなきゃなりませんから。
そんなわけで今日は辞めた私が現職の気持ちを代弁させて頂きました。
ご清聴ありがとうございます。(^.^)

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